胎児水腫となって死産した話④
7W3D
前回の診察から一週間ほど過ぎた。
いよいよ運命の日。
悪阻は日増しに酷くなり、嘔吐する回数も増えたので、私は妊娠継続の可能性を信じてはいたが、それでも不安でいざ内診する際には足が震えた。
「うーん」カーテン越しに唸る医師。
そしてモニターに映し出される胎嚢。
祈りながら目を凝らして見るも、胎嚢の中身はやはり空っぽ。。。。
(ああ、、、、やっぱり駄目だったんだ、、、。)
無意識に涙が一粒こぼれたが、案外と冷静だった。ここに至るまでにダメだった時のシュミレーションを散々してきたからだろうか。
「うーん、、、」それでも医師は粘り強く角度を調整しながら隅々まで診る。
私はすっかり諦めて、モニターをぼんやり眺めながら今後のことを考えた。
(しょせんはデキ婚(予定)だから、流産となったらやはり婚約は解消か。この先どうしようかな。。。)
すると
「あれ?」医師が不意に呟いた。
「うーん、これかな・・・?これっぽいけどなぁ〜・・・。」
(は?え?何?居るの???私には何も見えないけど???)
「多分これですね。じゃあ心拍確認してみましょう。」
ドクドクドク・・・
「心拍確認できました。」
「とりあえず来週もまた見せてください。来週出産予定日を決めます。」
「え、、、あ、、、ありがとうございます!!!!!」
諦めきっていた私のお腹の中に、ちゃんと胎芽はいた。
そして懸命に心臓を動かしている。
(がんばれ、その調子だ。生きろ。君は生きるんだ。)
願わずにはいられなかった。
一般的に、心拍が確認できれば、流産の確率は減るのだという。
家に帰ってから友人にLINEをしたら、
「おめでとう。心拍が確認できたのならもう大丈夫だよ。」と言われた。
大丈夫・・・・。。。。?
「ありがとう、これから妊娠生活頑張るよ。」
私はつとめて明るく返信したが、内心あることにひっかかっいて、実は素直に喜べずにいた。
それは、診察終わりに渡されたエコー写真。
そこに書かれた一言。
妊娠6週
妊娠6週???
間違いなく7週以上は過ぎてるハズなのに、、、、。
というか、、、7週にしては小さ過ぎない????
続く