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4度の流・死産の末、離婚したバツ2女の日常

第二子

先月の21日。私はわずか22週という早さで出産した。その子の性別は女。以前から夫や両親が女の子を強く望んでいたので結果的には期待に沿える形となったのだが、残念ながら、彼女の心臓は出産する何日か前から動くのをやめていた。

その日からずっと、私は夢の中にいる。およそ離人症だろう。何をしていても、現実味がない。自分が自分を見下ろしている。きっとこんな悲劇の最中、笑っていられるのもそのせいだ。全てが他人事に思える。いわゆる防衛反応ってやつだろう。まともな神経じゃ、あまりに辛すぎるから。

しかし時折、不意に眠っていた現実が呼び覚まされることがあって。それは誰かの言葉をきっかけとして(大抵はお医者の言葉だ)おきるのだが、いざ現実と対面すると、途端にどこまでも墜落する感覚に襲われ、早急にこの世界とおさらばしたくなる。そういう時に暗くて湿度の高いオンガクなんて聴くとなおさらだ。

そういえば、操がいなくなってしまった時、病院のカウンセラーみたいな人に「リストカットはしていませんか?」と心配されたっけ。あの時も私はフワフワと夢と現実を行き来していたし、警戒されるのも無理はなかったのだが、意外とその辺はちゃんとわかっていた。今回だってそうだ。私は、絶望して悲観的になって自分で幕を閉じるなんてばかなことはしない。なぜなら、もし仮に先走ったとしても、私が私の愛しいあの子達に会える、という保証はどこにもないからだ。会えなきゃただの死に損で、これほどばかなことはない。そもそも私は業の深いニンゲンだから、天国へ行けるかどうかもあやしいし。

だったら夢を見続けた方がいい。その方が確実にあの子達に会えるから。事実、夜見る方の夢の中でもあの子達に会えたしね。身体の小さい操お兄ちゃんが、身体の大きな妹の楓に追いかけまわされている夢。2人ともハイハイで、可愛らしい。それを見守る私は「こら、楓、ダメよ。」なんて言いながら、目を細める。とても優しい気持ちで。なんとも幸せな夢だった。ユメ?いや、私の中ではそれが現実。

ウソっぽい世界で、私は今日も話しかける。もう現実だろうが夢だろうが、そんな概念はどーだっていい。