胎児水腫となって死産した話①
我が子が生きていたという足跡をちゃんと残しておきたくて、こちらに書くことにしました。ただし、死産のお話になりますので、苦手な方は飛ばしてください。
妊娠発覚〜胎嚢確認
生理が1週間近く遅れ、心配になって妊娠検査薬を使ってみたところ、まさかの陽性反応。
急いで近くの産婦人科へ行き、ベテランであろう年老いた先生に診てもらう。
すると先生は何やら渋い顔をしておっしゃった。
「子宮は厚くなってきているから、妊娠しています。」
「現在妊娠4週目くらい。」
「・・・・だけど–。」
だけど????
「普通だったらこのくらいの時期だともう胎嚢(赤ちゃんが入る袋)が見えるんだけど、あなたの場合は胎嚢がまだ見えない。」
「1週間後くらいにもう一回診せに来て。それでもまだ胎嚢が見えないようなら流産です。」
・・・・・・・・え?
り、、、流産?!
妊娠して喜びも束の間、すぐに流産?!
先生の想定外の言葉にパニックになり、そこからは何をするにも脳の処理が追いつかないので、およそ無意識のまま会計を済ませ、帰り道、震える手で彼にLINEをした。
「大丈夫だろう。先生が大袈裟に言い過ぎなんだよ。」と彼。
「そうだよね。」と私。
頭では大丈夫、と自分に言い聞かせるものの、胸のザワつきは止められない。
そして家に着くや、すぐさまスマホに噛り付き、一心不乱に「4w 胎嚢」とか「胎嚢 見えない 流産」などと思いつく限りのキーワードを検索した。
結果、安心を求めて検索したはずなのに、不安は増すばかりとなってしまった。
それから不安な日を過ごすこと5日目。
朝起きるとうっすらとピンクのおりものが出た。
正直この程度の出血ならば、あと2日経てば受診日でもあるので、少し様子を見るのが普通なのかもしれない。
しかし、前回医師が投げつけてきた流産という呪いの言葉に囚われている私は迷うことなく直ちに病院へ向かった。
その日は土曜日ということもあり、担当医は前回とは違う先生だった。
「今日はどうされました?」
「ピンクのおりものがうっすらと出たので・・・。」
「・・・痛みが酷いとか、出血がひどいとかじゃないなら大丈夫ですよ。病院でも処置しようがないので。」
「・・・・。」
先生の邪険な態度で、もしやこのまま追い返されるのか・・・?と思ったが、一応診てみましょう、と内診してもらえることに。
これで胎嚢がなかったら流産確定、、、、。
爆発寸前の心臓を押さえながら椅子に座り、神様仏様イエス様、どうか胎嚢がありますように、とひたすら心で念じる。
そして視線をエコーが映し出されたモニターへ。
恐る恐る覗いてみると・・・・。
あった!!!!!!!!
前回見えなかった胎嚢が!!!!!!!!
あった!!!!!!!!
まだとても小さくはあるが、楕円形の胎嚢がそこにはあった。
私は嬉しくて嬉しくて堪らなかった。
すっかり流産を覚悟していたので、余計に嬉しさが込み上げてきた。
ついでにピンクのおりものの診断結果も「恐らく子宮びらんによる出血で、子宮の中からの出血ではないので問題ない」とのことで安堵した。
これでもう大丈夫だろう。
これで、来年の2月頃には元気な赤ちゃんを産めるんだ。
赤ちゃんってどんな感じかな。柔らかいのかな。
その時はただノー天気に、ひたすら楽観的に考えていた。
後の不幸を想像する術もなく。
続く